景気低迷と消費力の低下が続いている日本。
多くの企業がここ数年、矛先を国内から海外へ向けるようになっており、その中でも日本と最も近いアジアの大国である中国に売り込んでいます。
そして現在。日本企業の中国大手ショッピングモールへの進出が相次ぐ中、各モールは出品元の商品・サービスの品質、企業資格などのハードルをあげ、もともと難易度が高かった中国進出の道が一層厳しくなっております。
この記事を書いている時点でもどんどん難易度が高まっており、ほとんどの中小企業は通常の申し込みルートを介して、中国EC市場に加入することはほぼ不可能と言ってよいほどです。
この状況下で、日本の中小企業がこの難問をクリアし、中国市場へのアクセスを成功させるかが、本記事の内容となっています。
「中国越境ECはもう無理かも」とあきらめている。そんな事業者様には2020年現在でも中国越境ECのその始め方と集客の手法をお届けします。
中国からアクセスできる自社ECサイト
中国のユーザーや消費者にリーチするためには、何よりもまず中国向けのウェブサイトを用意する必要があり、ストレスのない速度を確保することが最も重要です。
その他の条件として、中国語表示や中国の決済方法などに対応していることが挙げられます。
多くの事業者様は、既存のウェブサイトの上に翻訳業者で訳してもらった中国語を設置していますが、それだけでは中国のユーザーにウェブサイトを訪問してもらうことはできません。
このメディアでは多くの記事で記載していますが、中国にはグレートファイヤウォール(金盾)のネット検閲システムが存在し中国国外の一部のサーバー・サービスを遮断し、内容を中国国内ユーザーが閲覧できないようにしています。
そのグレートファイヤウォールが要因となってサイトが表示されるのに1分間かかることはよくあることです。
中国向けの中国語サイトができたとしても広告やほかの流入を増やす施策を打つ前に今一度、自社サイトは中国向け最適化しているかどうかチェックしておくようにおすすめします。
中国のユーザーが快適にアクセスできるウェブサイトのの関しては、以下の記事を参考にしてください。
[6つポイント]中国のユーザーにとってあなたのウェブサイトは最適かがわかる。
自社サイトとモールへの流入施策
自社のECサイトや店舗を持っていても、何もしなければ売上はあがりません。中国企業がオンラインでの販売モデルを推進し、重点を置いたことで、情報を獲得できる手段やチャンネルは爆発的に増えてきました。
その需要と供給はともに成長していピークに達しつつあります。
市場が大きくなればなるほど、日本の企業の間ではもちろん、中国の現地企業も競合になり、ますます競争が激しくなります。
中国の現地企業から手法を学び、最新のトレンドを掴み、マルチチャネル・多様なマーケティング手法を利用することで、中国でのEC成長の鍵を握ることができます。
具体的なマーケティング手法はいくつかありますが、ここでは有料広告ではない顧客獲得方法について4つご紹介します
中国Twitterと呼ばれるソーシャルメディア「Weibo(ウェイボー)」
中国No.1のソーシャルメディアとして、Weiboには中国国内で5億人以上のユーザー数が登録されており、企業が発信する場所としては一番大きい場となっております。
投稿したりフォロワーとのコミュニケーションをとったりすることができれば、企業アカウントはイベントやキャンペーン企画なども実施して消費者たちと盛り上がることもできます。
Weiboは中国インフルエンサーマーケティングが最初に行われた場所と位置づけされており、今でも複数チャンネルを持ちながら現役でバリバリにコンテンツを配信しています。
Weiboは2018年に「微博小店」というECモジュールをリリースしました。 「微博小店」に自社商品を登録することで、Weiboユーザーは外部サイトへ行かずWeibo内で検討、購入、決済など一体になったサービスを体験できるということでWeiboに推奨されたサービスです。
EC事業をメインにしたウェイボーアカウントは90%以上導入しています。
もし日本でのソーシャルメディアマーケティングが成功しているのであれば、中国版Twitterと呼ばれるWeiboは中国市場で最高のマーケティングツールの一つとなるでしょう。
Weiboでのマーケティング方法については、以下記事も併せてご参考ください。
https://www.maruweb.co.jp/solution/china-webmarketing/media/category/weibo
国民的アプリ「WeChat(ウィチャット)
中国人のほぼ全員が知っているといっても過言ではないほどの知名度があり、スマートフォンを持っているなら全員インストールしているといっても大袈裟ではありません。
中国での利用者数が10億人以上いるので、WeChatの公式アカウントでマーケティングを行った方が良いのでは?と強く感じていませんか?
WeChat公式アカウントを持つことは、無料で新聞、雑誌を刊行しているかのように、質が高く価値のあるコンテンツを配信し、単なる読者から消費者への転換を狙えます。
コンテンツマーケティングに関係してますが、質が高いコンテンツかどうかは読み手によって個人差があります。
ただしコンテンツのベースとなる「可読性」、「趣味性」、「実用性」この三つのポイントがどんなジャンルでも活用できます。
例えばおもちゃのメーカーは、若い母親をメインターゲットにしていれば、公式アカウントはおもちゃばかりを紹介するのではなく、読み手が誰なのか意識しながら、その人が何のコンテンツを望んでいるのかを見極める工夫が必要です。
幼児教育の知識、ストレス解消法などママコミュニティ内で話題になりそうな内容などを投稿していくことでユーザーは情報を得るという目的をもってクリック、フォロー、シェアしてくれるポイントでもあり、トリガーでもあります。
Wechatは今や中国最大のコンテンツマーケティングチャネルとして実施すべき場だと認識していただければ大丈夫です。
謎だらけの百度(バイデゥ)SEOを丸裸。意外と効果的
SEOはご存じの方も多いと思いますが、検索エンジンに自社サイトを検索結果上位表示することでサイトにアクセスしてもらう手法です。
中国最大の検索エンジンである百度(バイデゥ)にインデックスさせるために様々な方法があります。
SEO業界ではホワイトハットとブラックハットと呼ばれている手法がありますが、今回はホワイトハットの実施方法をご紹介したいと思います。
ホワイトハットは検索エンジンに自社サイトへの「評価」を上げることで、ユーザーが検索したキーワードがあなたのサイトと相性がよいと判断され上位に表示する一連の手法を指していますが、
SEO業者に頼んでもほとんど内部対策しかできません。中国では外部対策のほうが効果的です。
まず検索エンジンの背景として、ほぼ検索エンジン市場を独占した百度検索では、百度検索以外のサービス、百度ニュース、百度ペディア、百度知道(知恵袋)、百度文库(ドキュメント)、百度経験などの複数リリースされています。
百度検索は常に自社サービスを上位に表示させていると検証した人達が存在し、一時、中国SEO業界が炎上していました。
その結果百度関連サービスだけでなく、百度ページランク(GooglePRのような評価基準)が高い他社の類似サービスも上位に表示されるとうになります。
それを逆手にとった手法が台頭しており、これはその一つの例となります。
百度知道はYahoo知恵袋のようなものですが、これを見ている方の商品やサービスに関連する質問がきっとあると思います。
それをうまく探し出し問題解決することで、更には他人に参考され、ある程度のレビュー数が集まれば、SEO効果が増し流入が増えるという寸断です。
このような手法を百度関連サービスだけでなく、すでに流入を持つ他社サービスも利用して自社への流入を誘導することで内部対策よりも効果的となります。
以下はSEOに効果的と言われているサービス一覧です。ご参考頂ければと思います。
イノベーションをもたらしたショート動画
検索結果はある一定の効果はあるももの、制したからといって全ての流入を制しているのは一昔前のことです。
ネット環境が改善され、イノベーションは月単位で変かしている中で中国ではWebからの流入手法が更に多様化しています。
その中で現在一番勢いがあるのはショート動画です。
人間は理性と感性を組み合わせた脳を持っています。
検索エンジンはまさに人の理性的な部分を表したツールであり、その反対側にある感性の部分を最も具現化したのはエンターテイメントです。
さらに言うとYoutube、ソーシャルメディア、生配信、ショート動画は全部そこに該当するのではないでしょうか。
そこに人々が集まり、ビジネスが生まれます。
ショート動画について近年最も有名になったのはTiktokでしょう。日本でもアカウントを持っているユーザーは多いと思います。
世界中に5億人以上のユーザーが登録しており、ショート動画アプリにおいて唯一無二の存在となっています。いまだその熱は御座います。
ではTiktokでどう集客すればいいのかというと、答えはだった一つに絞ればいいです。
それは ストーリー です。
上述した通り、エンターテイメントの思考を持つことが大事で、ユーザーはあなたの商品説明会を見に来るわけではないので見ている人に楽しんでもらえるよう、面白いものを用意する必要があります。
また、一つのストーリーで完結するのではなくシリーズにし、次はどう展開するのかなど、興味をそそる内容で再生数とフォロワー数のアップに効果絶大です。
- 物流会社にある配達員さんの毎日のオモシロな出来事
- レストランのチーフシェフのマル秘テクニック、極秘レシピの公開
- 開発者のバグ処理の日常
商品やサービスでどのようなストーリーが作れるのかを考えることは面白いとは思いませんか?
ユーザーも同様です。それがエンターテイメントの魅力です。
そうはいっても、ほとんどの企業では参入しづらい分野だと思います。
企業のイメージアップにつながるエンターテイメントはなかなか難しい課題ですし、下手したらイメージダウンになりうる可能性も十分にあります。
ただそれを乗り越え、そのラインを見つけたら、理性的の面を持っている会社でもあれば、人間性を味わえるところもあります。
そのような会社は簡単に負けることはないでしょう。
まとめ
中国越境ECにおける最低限の準備といざマーケティングする時に、どうやればいいのヒントだけでも得ることはできたのではないでしょうか。
いずれの手法は中国人のマーケターが必要になりますが。ただあなた自身が何をやっているかわからない状態では安心してお任せすることはできないでしょう。
2020年でも中国越境ECはまだまだやれます。
そう自信をもって弊社は全力でサポートできます。
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