KOLはKey Opinion Leaderの頭文字を組み合わせた略語であり、中国のインターネットではある分野に対して影響力を持つ発言者のことを指しています。
中国以外ではインフルエンサーとも呼ばれています。

KOLには日本に在住しながら、KOL活動を行っている人たちがいて、本土のKOLとは一味違った存在です。
日本事業者はいかに在日中国人KOLを活用している、もしくはするべきかを少し解説してみたいと思います。

コロナ禍以前中国から旅行客が大勢来日していました。
中国人向けインバウンドマーケティングを実施していた日本事業者は少なくありませんでした。

コロナ禍以来、ホテル業、旅行観光業などと関わる多数の実店舗に大ダメージを与え、化粧品や電器商品などをはじめとした日本商品の売上にも影響を及ぼしています。
政府から外出自粛が要請され、さらに町に出る人もさらに減少していました。
そんな環境の中で、多くの資本をオンラインによる集客およびEC売上増加へ取り組みに転じました。

国内だけではなく、今まで通り中国人にも売りたい！ということで中国向け越境ECも視野に入れ、さらに中国人に対して一定の影響力を持つ在日KOLを起用することになりました。

在日KOLを使うメリット

中国現地KOLと在日中国人KOLの違いを整理しました。

日本語でコミュニケーションできる

在日ということでネイティブ水準ではないものの、ある程度打ち合わせが可能なKOLが多数います。
中国KOLを束ねる業者がらみだと常に割高ですので、直接話し合うことで価格感がすっきりしています。

日本に在住しているので、現場に来られて企画しやすい

近年ヒットしていたライブコマースはコロナ渦において、家にいる時間が増え、サービスを利用する人が増える一方でした。

多くの大手企業は日本在住のKOLを取り入れ、日本から中国に向けライブ配信したり、商品・サービスを使ってもらってレビューしてもらうなどの活動をしていました。

日本に関心を持つ中国人にターゲットできる

在日KOLたちは日本にいながら、普段の日常、周りのささやか出来事、買い物、子供の登園や登校の光景、仕事の辛さなどあらゆる生活面をコンテンツとして発信しています。
それをフォローして見ている人たちは、なんとなく日本に好感を抱き、少なくとも嫌いではないといえます。

中国KOLより在日KOLを絞れば、日本商品の許容度が高い潜在顧客をターゲットにしているわけです。

▼Iris Ohyamaの布団乾燥機を紹介しているKOL

在日KOLがよく使うプラットフォーム２選

ウェイボー

網紅（ネットでの有名人）の発祥地と呼ばれているざSNS的存在であるウェイボー（Weibo）です。
中国のアイドルたちなら必ず登録しているプラットフォームとして多くのファンを獲得しています。

次第に網紅をはじめとしたKOLたちにも利用されるようになっていました。
500万以上のフォロワーを持つ「XX在日本」みたいなKOLは多く在籍しています。

Weiboの「ウィクエスト」という機能を使って動画、バナー、ライブ配信など複数の提携方法を事業者のニーズに合わせてKOLに投稿を依頼することができます。

レッドブック

レッドブックは買い物の参考書と言われ、商品に対するレビュー記事（ノート）が代表的です。
ユーザー数はまだ１億前後ですが、ユーザー1人1人の購買力が他を圧倒しており、複数人からレビューを見て、購入に移る行動は随一です。

化粧品関連やグッズ販売、また電子機器でもKOLを検討されているのであれば、レッドはマストとなるでしょう。
ただしレッドには、URLやQRコードなど外部リンクの掲載が禁じられており、直接自社サイトやECサイトへ誘導することができません。

レッドブックでは記事を書いた人に対して直接連絡することができます。
基本的にはメールアドレスは概要欄に乗っているので、直接コンタクトを取って打ち合わせを予約したら進めていきます。

見抜く力が要る

もともと依頼費用が高額なKOLの利用を検討されているのであれば、できる限りコストを省きたいと思うはずです。
他社に依頼せず自力で探すことはいいでしょう。
しかししっかりと影響力のあるKOLなのかの判断をし、どのプラットフォームで実施するか、どのように実施するか、御社の商品では肝心なKPI指標はどこを基準にするかなどは予め考慮してから、行動することをおすすめします。

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