中国の「独身の日」は中国のEC業界を少しでも知っている人なら全員知っている中国最大のイベントです。
特に中国へ越境ECが実施中であれば、「独身の日」がどの程度の規模かをしっておき今年度の2020年の11月11日の事前に備えていく必要が御座います。
今回はすでに11年目を迎える中国最大のオンラインイベントである「独身の日」を過去に遡って、紹介していきましょう。
11年前の2009年の11月11日に「独身の日ショッピングフェスティバル」は、Tmallモールは顧客の目を引くため、主要ブランドのセールイベントとともに開催されました。
それから10年で、「独身の日」に発生した取引規模は急速に拡大しています。
2009年と2018年のネットワーク全体の小売売上はそれぞれ5,000万元と3,143億元とおおよそ6,000倍に規模が拡大しております。
「独身の日」の生みの親であるアリババが独占的に行っていたイベントから中国EC業界全体が参加する規模のショッピングフェスティバルになってきました。
同時に、バックエンドの物流機能は急速に進化しています。
2010年の11月11日から11月16日までの期間では、業界全体の集荷量はわずか1,000万件でしたが、8年後の2018年には18億8,200万件の約188倍に達し2018年には1億件を集荷するのにわずか2.6日がかかっていました。
2013年では同規模で9日かかっていたことから、大きく進化を遂げたことがわかります。
2019年Tmallの「独身の日」
2015年から2019年まで「独身の日」全ネットワーク取引総量および増幅
2013年から2019年までTmall「独身の日」取引額および増幅
2019年の11月11日の全ネットワーク総売上高は4,101億元で、2018年の3,143億元を超え、前年比30.1%増加しました。
具体的に各プラットフォームを数字を比較すると、アリババが有するTmallの2019年11月11日の終日の売上高は、2,684億元で、前年比25.71%増加したとともに、集荷量は最高の12.92億件に達しました。
アリババのライバルであるJD.com(京東モール)では11月1日から11月11日までの累計注文額は2,044億元、前年比27.90%増加した発表しております。
オフライン家電量販店であるSuningの全販売チャンネルの注文量は76%増加し、Suning モバイル決済の件数は前年比139%増加しました。
Tmallモールの平均注文額の年推移
過去10年から見ると11月11日のセールでは中国人1人の注文額は大して変化はありません。
少しずつ安定に右肩上がっていますが、10年間で千万元単位から千億元単位に増加した最大の理由はインターネットやECへの許容度や浸透率が高くなり、ユーザー母数が劇的に増えたからと考えていいでしょう。
2016年から2019年までTmall取引量マイルストーン
以下は過去Tmallモールから公式発表された取引量マイルストーンを基づき、まとめた一覧です。
ユーザー数の増加とアリババクラウドによる処理スピードの進化によって同じ売上に達成した時間は少なくなっています。
GMV(億元) | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 前年と比較 |
100 | 06分58秒 | 03分01秒 | 02分05秒 | 01分26秒 | 39秒減少 |
300 | – | – | – | 05分25秒 | – |
500 | 2時間30分20秒 | 40分12秒 | 26分03秒 | 12分49秒 | 13分14秒減少 |
600 | 7時間40分 | 1時間(660亿) | 1時間(672亿) | 19分20秒 | 約40分減少 |
800 | 12時間 | 2時間15分18秒 | – | 48分52秒 | – |
1000 | 18時間55分 | 9時間04分 | 1時間47分26秒 | 1時間03分59秒 | 43分27秒減少 |
1207 | 終日 | – | 8時間08分 | 1時間26分07秒 | 6時間42分01秒減少 |
1682 | – | 終日 | 15時間49分39秒 | 10時間04分49秒 | 5時間44分50秒減少 |
2000 | – | – | 22時間28分 | 14时21分27秒 | 8時間06分減少 |
2135 | – | – | 終日 | 16时31分12秒 | 7時間28分38秒減少 |
2684 | – | – | – | 終日 | – |
前年比 | – | 39% | 27% | 25.71% | – |
2019年「独身の日」各ECプラットフォームの売上比率
Tmallの全ネットワーク売上額に占める割合は、11月11日での売上高は2,684億ドルで65.5%を占め、1位にランクされています。現時点ではTmallモールの地位を揺るがすことはできません。
11月11日に、JD.com(京東)の売上高は705億に達し、17.2%を占めて2番目にランク付けされ、そのシェアは2018年の17.3%と基本的に同じでした。
一方、拼多多(pinduoduo)はeコマース戦争に遅れたにもかかわらず最新のソーシャルECプラットフォームとしてトップの争いに参戦してきました。
売上高は250億と大幅に増加し、6.1%を占め、2018年の3.0%の2倍以上でした。
唯品会(Vipshop)の場合、Vipshopが11月11日のピークをずらし、予定より早く活動を開始したため、売上高は106億600万元でした。 全体の2.6%を占めていました。
2019年「独身の日」の売れ筋商品
2019年に順調に販売された上位5位のカテゴリは、スマートフォン・デジタル製品、家電製品、ビューティーパーソナルケア、衣料品、靴・バッグです。
売れ筋カテゴリから、デジタル製品に対して現在の消費者の情熱は依然として高く、消費者の焦点は家族中心にシフトしており、女性が依然として消費者グループの主力であることがわかります。
都市の消費のランキングでは、上海が1位、次いで北京、杭州が続き、広州、深セン、成都、武漢、重慶、南京、蘇州が4番目から10番目に続きます。
「独身の日」の期間中に生成された配達物の総数は16億6500万で、2018年同期は13億4000万でした。前年比で23.66%増加しました。
アリババによれば、2019年のピーク時の注文作成は毎秒544,000件に達し、2009年の1,360倍に達するという世界記録を更新しました。
さらに、アリババのコアシステムは、アリババクラウド上で100%稼働しており、中国で唯一開発された飛天雲オペレーティングシステムは、世界最大のトラフィックピークの管理に成功しています。
「独身の日」をさらに盛り上げるライブコマース
蘑菇街(MOGU)公式データによると、2019年11月11日にライブ配信スタートから1時間23分で2018年の終日のライブ配信総売上高を上回っています。
公式チャンネル、名人おすすめ、バラエティライブ企画などのチャネルを通じて商品をプッシュしていました。
さらに消費者に総額10億元の割引のプレゼントを計画していました。
ライブ配信に牽引され、11日の正午12時の時点で、美容や婦人服など、蘑菇街(MOGU)のコアカテゴリ商品の売上は急速な成長を遂げています。
新型コロナウイルスの影響で、自宅でのオンラインショッピングが当たり前になり、インターネットを慣れない人でも利用することになり、ネット人口は増加しています。
2020年は間違いなく再び新記録を樹立するでしょう。
同時に、2019年のライブコマースの台頭と多くのインフルエンサーやブランドメーカーの参入によって伝統的なeコマースプラットフォームとともにイベントに参加します。 2020年の「独身の日」は、中国のeコマースにとって新たなマイルストーンとなるでしょう。