HowTo

MagentoでDHLを利用して海外へ発送を行うための準備

海外への発送でDHLを利用する場合の流れについて、まとめてみました。
いざ使おうとすると詰まる箇所が多くあるので、参考になればと思います。
※記述時のMagentoのバージョン:2.4.3

DHLアカウント番号の取得とXMLサービスの利用手続きを行う

1. MyDHLにてアカウントの登録とDHLアカウント番号を取得依頼を行い、DHLアカウント番号を取得する

2. DHL Express XMLサービスに登録をする

※XMLサービスを使用するアプリケーションやビジネスプロセス:Magento2 と記述する。

以上の手続きで、DHL XMLサービスのテスト環境用IDが発行されます。
DHL XMLサービスの本番環境用の情報については、テスト環境用ID発行後にDHLへ依頼を行うと発行されます。

Magentoの設定を行う

1. Store > Configuration > SALES > Shipping Setting にてOrigin にて発送元の住所を入力する

2. Store > Configuration > SALES > Delivery Methods > DHL にて発行された情報と設定を行い、DHLの配送を有効化する

Enabled for Checkout DHLを有効にする場合はYesを設定する
Title フロントに表示される配送方法名
Access ID DHL Express XMLサービスから発行されたSite ID
Password DHL Express XMLサービスから発行されたPassword
Account Number MyDHLに登録後、DHLから発行されたDHLアカウント番号
Contents Type 配送物が書類かどうかを選択する

 

Calculate Handling Fee 手数料の設定(固定、パーセント)を設定する
Handling Applied 注文ごとか、パッケージ毎かを選択する
Handling Fee 手数料(Fixedなら金額、パーセントなら割合)を入力する
0であれば手数料はかからない
Weight Unit Kilograms か Poundsかを選択する
Size パッケージのサイズをRegularとSpecificから選択する
Specificの場合、Height、Depth、Widthの設定を行う

 

Allow Method Contents Typeで設定した項目について、輸出サービスで許可するサービスを選択する
Ready time 注文が行われてから、発送までにかかる時間を入力する
Display Error Message 配送方法として選択できなかったときに表示するメッセージを表示する

 

Free Method 送料無料の可否を設定する
Enable Free Shipping Threshold 送料無料時の最小注文金額を設定する
Ship to Applicable Countries 発送を許可する国を設定する
Ship to Specific Countries すべての国での発送許可ではないときに、発送可能国を設定する
Show Method if Not Applicable 配送方法が利用できないときに、表示をするかを設定する
Debug デバッグを利用するかどうかを設定する
Sandbox Mode テスト環境利用を行うかどうかを設定する
Sort Order 配送方法が複数ある場合に、表示順を設定する

3. 設定をしたら【保存】ボタンを押下する

商品を登録し、確認を行う

日本:日本着の設定がDHLにはないので、利用できないと表示される。

ドイツ

アメリカ

DHLから返却される値は、送料と燃油サーチャージが入った金額が返却されます。その際、通貨レートに基づいた値も返却されるので、特に何らかの処理をする必要はありません。また、通常の料金表と契約時の料金表が違う場合があるので、DHLから送られてくた料金表を元に検証をすることになります。

注意点

Magento 2.4.3 ではGateway URLの入力欄がなくなりコード上に埋め込まれています。
ただ、sandboxのテストではバグがあるようで、正しい値を入力しても接続ができないようです。今後このバグが解消されることを望んでいます。
(弊社ではバグ部分についての解消を行いました。)

マスク・ド・マジェント

Magentoの自社案件をほぼ担当している中の人。主に要件などを担当するが、設定回りも行うことも。砂糖と小麦粉があれば生きていける。