Odooとは?オープンソースERPの特徴・料金・他ERPとの違いを専門家が解説

OdooパートナーロゴOdoo(オドゥー)のダッシュボード画面を見ながらミーティングをするビジネスパーソン

Odoo(オドゥー)は、販売・在庫・会計・CRM・ECなど企業のあらゆる業務を1つにまとめて管理できる、オープンソースの統合業務アプリケーション(ERP)です。世界中で利用が広がり、日本でも中小企業を中心に導入が増えています。本ガイドでは、Odooとは何かという基本から、特徴・料金体系・主要モジュール・他ERP(SAPやNetSuite)との違い・導入の流れまでを、Odooの導入支援を行う専門家がわかりやすく解説します。

Odooとは

Odoo(オドゥー)とは、ベルギーのOdoo S.A.が開発するオープンソースの統合業務アプリケーション(ERP)です。販売管理・在庫管理・会計・CRM・プロジェクト管理・ECサイト・人事など、本来は別々のシステムで行う業務を、1つの統一されたプラットフォーム上で連携して管理できます。

Odooのモジュール連携イメージ(販売・在庫・会計・CRMなどを統合管理)

最大の特徴は「モジュール式」であること。必要な業務アプリ(モジュール)だけを選んで導入し、事業の成長に合わせて後から追加していけます。最初は販売と在庫だけ、軌道に乗ったら会計やECも——という段階的な導入が可能なため、高額・大規模になりがちな従来型ERPと比べて、中小企業でも現実的に導入できる点が支持されています。

数字でみるOdoo

Odooが世界でどれだけ使われているのか、主要な数字で全体像を押さえておきましょう。

1,600万+
世界のユーザー数
175カ国
利用されている国
50,000+
アプリ(App Store)
8,000+
導入パートナー
世界のユーザー数 1,600万人以上(オンプレ導入ベースでは1,300万人以上)
利用国数 175カ国以上
主要アプリ(公式モジュール) 50種類以上(CRM・販売・在庫・会計・製造・人事・eコマース・POSなど)
App Store のアプリ総数 50,000以上(公式+コミュニティ製)
対応言語 約80言語
規模 従業員6,000人以上/導入パートナー8,000社以上
エディション Community(無償・オープンソース)と Enterprise(有償)
最大規模の導入 1ユーザー〜30万ユーザー超の大企業まで
創業 2005年・ベルギー(創業者 Fabien Pinckaers、本社 Grand Rosière)
評価額 約55億ドル(2025年・第三者調べ)
国別の利用シェア(上位国)
導入サイト数でみると米国が最多で全体の約4分の1を占め、本国ベルギー、フランスが続きます(残りは170以上の国々に分散)。
※ ユーザー数・従業員数・パートナー数・主要アプリ数・App Storeアプリ数・最大導入規模・創業・各賞はOdoo公式(odoo.com)の公表値。利用国数・国別シェア・評価額・対応言語数は第三者調査(spreadthoughts/getlatka、2025〜2026年)に基づく参考値です。最新値は各出典をご確認ください。
🇺🇸
米国
26.45%
🇧🇪
ベルギー
13.08%
🇫🇷
フランス
12.80%
その他
170カ国以上
47.67%

Google トレンドでみる「Odoo」への関心(日本)

日本国内における「Odoo」の検索インタレストの推移です(過去5年)。

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Odooの歩み(沿革)

Odooは20年近くをかけて、小さなオープンソースERPから世界的な統合業務アプリ群へと成長してきました。2012年にはDeloitteのTechnology Fast50(ベネルクス)で5年間1,549%成長を記録し、ベルギー首位に輝いています。

2005年
ベルギーで Fabien Pinckaers 氏が「TinyERP」を開発。オープンソースERPの歩みが始まる。
2009年
「OpenERP」へ改称。世界中の開発者コミュニティを巻き込み急成長。
2014年
ERPの枠を超えた統合業務アプリ群へ進化し「Odoo」へ改称(社名も Odoo S.A. に)。
2015年
無償のCommunity版に加え、有償のEnterprise版を提供開始。
2015年〜
現在
ほぼ毎年メジャーバージョンをリリースし機能を拡充。従業員6,000人超・パートナー8,000社超の体制で、175カ国・1,600万人以上に普及。

Odooの主な特徴

① オープンソース(コミュニティ版は無償)

Odooのオープンソースを表すイメージOdooはソースコードが公開されたオープンソースソフトウェアで、コミュニティ版(Community)は無償で利用できます。ライセンス費用を抑えつつ、自社の業務に合わせた柔軟なカスタマイズが可能です。

② モジュール式で必要な機能だけ導入

Odooのモジュール式を表すイメージ販売・在庫・会計・CRM・EC・製造・人事など、業務ごとにアプリが分かれており、必要なものだけを有効化して使えます。スモールスタートし、段階的に拡張できます。

③ 業務データが1つに統合される

Odooの業務データ統合を表すイメージ各モジュールが同じデータベースを共有するため、受注→在庫引当→出荷→請求→会計仕訳までがシームレスに連携します。Excelや個別システムの二重入力・転記ミスを削減できます。

④ 拡張性・連携性が高い

Odooの拡張性と連携性を表すイメージ豊富な公式・サードパーティ製アプリ、API連携により、ECサイトや外部サービスとも接続できます。自社開発による独自モジュールの追加も可能です。

Odooでできること(主要モジュール)

Odooには数百のアプリがありますが、日本企業でよく使われる代表的なモジュールは次の通りです。

販売管理 Salesのアイコン
販売管理
Sales
見積・受注・請求の一元管理
在庫管理 Inventoryのアイコン
在庫管理
Inventory
入出庫・ロケーション・棚卸
会計 Accountingのアイコン
会計
Accounting
仕訳・請求書・レポート
CRM 顧客関係管理のアイコン
CRM
顧客関係管理
商談・パイプライン・顧客管理
EC eCommerce Websiteのアイコン
EC
eCommerce / Website
オンラインショップ構築
プロジェクト管理 Projectのアイコン
プロジェクト管理
Project
タスク・工数管理
購買 Purchaseのアイコン
購買
Purchase
発注・仕入管理
製造 Manufacturingのアイコン
製造
Manufacturing
BOM・製造指図
人事 HRのアイコン
人事
HR
勤怠・休暇・経費
署名・請求書 Signのアイコン
署名・請求書
Sign
電子署名やバックオフィス業務

部門ごとにバラバラなシステムを1つに統合する効果は、オールインワンのOdooで実現する一元管理で詳しく解説しています。

Odooの料金・エディション

Odooには大きく分けて、無償の「コミュニティ版」と、有償の「エンタープライズ版」があります。

無償
Community
コミュニティ版
オープンソース。基本機能。自社サーバー等で運用
有償(ユーザー課金)
Enterprise
エンタープライズ版
追加機能・公式サポート・モバイルアプリ等
有償
Odoo.sh / オンライン
クラウドホスティング
Odoo公式のクラウドホスティング環境

エンタープライズ版はユーザー数や利用モジュールに応じた料金体系です。具体的な金額はエディション・ユーザー数・利用アプリによって変わります。最新の料金はOdoo公式サイト、または弊社にご相談ください。

Odooと他のERP(SAP・NetSuiteなど)との違い

ERPには多くの製品がありますが、代表的なものとの違いを整理します。

Odoo 大規模ERP
(SAP等)
クラウドERP
(NetSuite等)
ライセンス オープンソース
(無償版あり)
商用・高額 商用・サブスク
初期コスト 低〜中 中〜高
カスタマイズ 柔軟
(ソース公開)
可能だが高コスト 制約あり
向く規模 中小〜中堅 大企業 中堅〜大企業

マルウェブはNetSuiteの導入支援も手がけており、ERPを横断的に比較した上で「御社の規模・予算・要件に本当に合うのはどれか」を中立的にご提案できます。低コストで柔軟に始めたい中小企業にはOdoo、グローバル連結や高度な会計要件がある中堅〜大企業にはNetSuite、といった使い分けが現実的です。

Odooのメリット・デメリット

メリット
コミュニティ版なら低コストで始められる
モジュール式でスモールスタート・段階拡張ができる
業務データが統合され、二重入力・転記ミスが減る
オープンソースで自社要件に合わせやすい
デメリット・注意点
導入・カスタマイズには専門知識が必要(自走は難しい場合が多い)
日本の商習慣・会計要件への対応は設定や追加開発が必要なことがある
無償版はサポートが自己責任。安定運用には支援パートナーが有効

Odooが向いている企業

パソコンで業務データを扱う女性のイラスト
複数の業務システムやExcelが分散し、データを一元化したい中小・中堅企業
オフィスビルのイラスト
高額なERPは難しいが、将来の拡張も見据えて基盤を整えたい企業
ECサイトが表示されたパソコンのイラスト
ECや在庫・会計まで一気通貫で管理したい企業
システム開発・カスタマイズのイラスト
自社の業務に合わせた柔軟なカスタマイズを求める企業

Odoo導入の流れ

一般的なOdooImplementationは、次のステップで進みます。

1
📋
要件定義
現状業務の棚卸と、Odooで実現したい範囲の整理
2
🧩
モジュール選定・設計
必要アプリの選定と運用設計
3
🔧
構築・カスタマイズ
初期設定、必要に応じた追加開発
4
🔄
データ移行・テスト
既存データの移行と検証
5
🚀
本番稼働・定着支援
運用開始と社内定着のサポート

どこから始めるか迷う場合は、販売・在庫からのスモールスタートが定石です(参考:Odooで始める「失敗しないスモールスタート」設計図)。

Odooの導入支援はマルウェブにご相談ください

Odoo Learning Partner ロゴ
マルウェブはOdooラーニングパートナーとして、Odooの導入支援を行っています。さらに、私たち自身が自社の業務をOdooへ移行しながら得た「実際に使ってわかった知見」をもとに、机上ではない現実的な導入をご提案できるのが強みです。要件定義からモジュール選定、構築・カスタマイズ、データ移行、定着支援までトータルで伴走します。

よくある質問(FAQ)

Q.
Odooとは何ですか?
A.
販売・在庫・会計・CRM・ECなど企業の業務を1つに統合して管理できる、オープンソースの統合業務アプリケーション(ERP)です。必要なモジュールだけを選んで段階的に導入できます。
Q.
Odooは無料で使えますか?
A.
コミュニティ版(Community)は無償で利用できます。追加機能や公式サポートが必要な場合は有償のエンタープライズ版があります。
Q.
Odooは日本の会計や商習慣に対応できますか?
A.
基本機能に加えて、設定や追加開発で対応できる場合が多いです。日本固有の要件は事前に確認・設計することが重要です。
Q.
OdooとSAPやNetSuiteの違いは?
A.
Odooはオープンソースで初期コストを抑えやすく中小〜中堅向き、SAPやNetSuiteは大規模・高度要件向きです。規模と予算、要件に応じた使い分けが現実的です。
Q.
Odooの導入にはどれくらいの期間・費用がかかりますか?
A.
導入範囲やカスタマイズの量によって大きく変わります。スモールスタートなら短期間・低コストで始め、段階的に拡張する進め方が可能です。
Q.
自社だけでOdooを導入できますか?
A.
小規模であれば可能な場合もありますが、要件定義やカスタマイズ、データ移行には専門知識が必要です。安定運用には導入パートナーの活用をおすすめします。