レッド(小紅書)

絶対やったらいけない!レッド/小紅書での個人間取引とそのペナルティ

中国で急速に普及しているSNS「レッド/小紅書」は、ファッションやライフスタイル、美容などのトレンド情報を発信するプラットフォームとして知られ、特に若い女性を中心に支持を集めています。

月間アクティブユーザー数は2億人を超え、InstagramとAmazonが融合したようなSNS型ECアプリとして位置付けられています。
ユーザーは写真や動画、テキストを通じて商品のレビューや生活の記録を共有し、他のユーザーと交流することが可能です。

この特性から、日本製品との親和性が高い為、日本の事業者からも多くのアカウントで運営されている状況が見られます。
特に、日本の化粧品やファッションアイテム、健康食品などはレッドユーザーから高い評価を受けており、越境ECやインバウンド対策の一環として注目されています。

しかし、レッドを活用する際には、プラットフォームが定めるルールや禁止事項を厳守する必要があります。
レッドはユーザー間の自然な口コミや体験共有を重視しており、商業的な行為や不適切な運用に対しては厳しい規制を設けています。

ここでは、レッドの主な禁止事項と、それに違反した場合に課されるペナルティについて詳しく解説します。

レッドの主な禁止事項

レッドでは、以下のような行為が明確に禁止されています。これらはプラットフォームの健全性を保ち、ユーザーにとって信頼性の高い情報提供の場を守るためのルールです。

外部リンクやQRコードの送付

レッドでは、外部ECサイトへのリンクやQRコードの投稿が厳しく制限されています。
これは、ユーザーを外部サイトに誘導する「送客行為」がプラットフォームの目的である「自然な口コミの共有」と相反すると見なされるためです。

個人間取引

レッドは個人間の直接的な売買を禁止しています。
レッドを飛ばして外部で取引を促すメッセージやWeChat交換を誘導する場合、運営側によって監視されており、発覚した場合には厳しい措置が取られます。
レッドでQRコードを送付し、決済してもらう等いわゆる個人間取引に対しては、
強く取り締まられているため、このような行為は、ユーザー体験を損なうだけでなく、レッド内部のEC機能を通じた取引を妨げるものとして問題視されています。

また、決済用QRコードが送られた場合は、受信側のみ表示されないように仕組まれているため、届かない場合はほとんどです。

過度な広告行為

レッドは広告的な投稿を嫌う傾向にあり、あからさまな宣伝やマーケティング目的のコンテンツはユーザーからの反感を買うだけでなく、運営側からも「フォロワーへしか届かない」といったようなペナルティの対象となります。
自然なレビューや体験談として投稿することが求められております。

不適切なコンテンツ

ヌードや暴力的な内容、差別的発言、違法行為を助長する投稿など、一般的なSNSと同様にモラルや法に反するコンテンツも禁止されています。
これらはプラットフォームのコミュニティガイドラインに違反し、アカウントの健全性を損なう要因となります。

ペナルティの内容

レッドで禁止事項に違反した場合、以下のようなペナルティが課される場合があります。
これらは違反の程度や頻度に応じて段階的に適用されます。

投稿やDMの制限

例えば、QRコードやリンクは送ってもブロックされたり、個人間で取引があったと後からレッド運営側に発覚されたら、DM対応禁止や投稿禁止などのペナルティを受けることもありますので、運用に支障をきたすため、おすすめしておりません。
具体的には、24時間、7日間といった短期間の制限から、場合によっては永久凍結(生涯利用禁止)に至ることもあります。これにより、企業アカウントが顧客とのコミュニケーションを維持できなくなるリスクが生じます。

表示の制限

先述の通りに、一部の記事内容は、過度な広告とみなされた場合は、投稿パフォーマンスを著しく減らされるペナルティを受けることがあります。
残念ながら、このようなペナルティは受けたにもかからわず、特にレッド運営側からお知らせなどは全くないので、投稿後は閲覧数は1時間おきに閲覧数の推移を見て、しっかり伸びているかどうか、またトータル閲覧数は100以内かどうかチェックして、判断するしかほかありません。

アカウントの凍結

重大な違反や繰り返し違反が確認された場合、アカウントが一時的または永久に凍結されることがあります。特に、個人間取引やQRコードを使った外部誘導が発覚した場合、レッド運営側は迅速に対応し、アカウント機能を停止させます。
これにより、それまで築いたフォロワーや投稿コンテンツが無駄になる可能性があります。
一部の企業は、複数アカウントを操り投稿を継続してきましたが、そのような対策も現在レッド運営側に注目される状況です。そのうち取締され、通用できなくなる恐れがあります。

日本事業者への影響と運用時の注意点

日本事業者にとって、レッドは中国市場へのアプローチとして非常に魅力的です。
しかし、禁止事項を無視した運用は逆効果を招きます。

例えば、QRコードを使った決済や個人間取引を試みることは一見手軽に思えますが、レッドのルールに抵触しやすく、ペナルティによってアカウントの信頼性が損なわれます。

代わりに、レッド内部のEC機能や公式な企業アカウントを活用し、自然な口コミを促す形での運用が推奨されます。また、動画コンテンツが拡散されやすい傾向にあるため、中国人ユーザーの感覚に合ったショート動画を活用するのも効果的です。

まとめ

レッド/小紅書は、日本製品の魅力を中国市場に発信する強力なプラットフォームですが、禁止事項とペナルティを理解した上で運用することが不可欠です。

QRコードの送付や個人間取引は厳しく取り締まられており、違反すればDM禁止や投稿制限、アカウント凍結といったリスクを負います。

特に日本事業者は、レッドのルールを遵守しつつ、自然なコンテンツでユーザーとの信頼関係を築く戦略を立てるべきです。これにより、長期的なブランド価値の向上と中国市場での成功が期待できるでしょう。

弊社では、小紅書(レッド)の運用サポートを通じて、効果的なインバウンド集客戦略を提供しております。もし、小紅書(レッド)を含む中国SNSの運用についてさらに詳しく知りたい方はぜひ、お気軽にお問い合わせください。

前山 和範

株式会社マルウェブの代表取締役。2013年ころよりとある企業のCMOも兼任し、中国市場に対してマーケティングに携わる。

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